名古屋とシンデレラ達が、二夜限りの恋に落ちた――。
12月1日、2日。
ナゴヤドームにて、「アイドルマスター シンデレラガールズ」の6thライブ
「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!」
が開催された。
アイマス史上初のドーム単独公演(※1)、ナゴヤドーム初のアニメ・ゲーム関連のライブ、(多分)東海地方史上最大のアニメ・ゲーム関連のイベントと、様々な「初」や「史上最大」に彩られた本公演。
東海地方だけでなく、全国津々浦々からプロデューサー(※2)が押し寄せ、期間中の盛り上がりはとてつもないものだった。
そして内容も、堂々たるもの。
今年新たにボイスが付いたキャラの登場、地元出身のキャストの凱旋、ライブ初披露の楽曲、ここぞという所で泣かせるセットリスト、よりによって日曜日に披露された「あんずのうた」……
見所を挙げれば、キリが無い。本当に素晴らしいライブだった。
その一部を、拙筆ながらご紹介しよう……
と思ったが、私のような三流プロデューサーが何か語ったところで、この一週間の間に語り尽くされた論の焼き直しが関の山。
あえてこのタイミングで語る必要も無かろう。(余程気が向くなり何らかの要請があれば書くかもだが)ていうか語りたいことが多すぎてまとめられねえ
というわけで、今回はライブ本体から少し離れ、期間中に名古屋で発生・遭遇した出来事を振り返りたい。
何とも妙な振り返り方で申し訳無いが、当日のカオスとも言うべき熱狂を皆さんにお伝えできれば幸いである。
目次
ナナちゃん人形、大変身
名古屋駅近くの名鉄百貨店入口にあるオブジェ「ナナちゃん人形」。
そのインパクトから、存在を知らない名古屋市民はまずいない。集合場所としても有名なスポットだ。
さてこのナナちゃん人形、ライブ前後にどうなったかと言うと……
こうなりました。
さて、この格好だが……
そう、第7代シンデレラガール(※4)にして永遠の17歳・安部奈々の衣装である。
人気投票で1位になるだけあって、その人気たるや凄まじいものがある。
が、なんと言っても「なな」と「ナナちゃん」という名前の奇跡的な被りが意識されたことは言うまでも無い。
名古屋駅を出てすぐ登場するこの演出に、プロデューサー達は大歓喜。
周辺一帯に掲げられたペナントと共に、撮影していくプロデューサーが絶えることは無かった。
思わぬ所で待機列……
グッズ物販。キャストに贈られるフラワースタンド。会場外の特別展示。(※5)
果てはトイレ、近隣スーパーのレジ……
オタクライブにおいて、行列はつきもの。
どうも、オタクという人種は同じタイミングで同じことをしようとするきらいがある。故に、行列が生まれる。まあ、これも一つの醍醐味っちゃ醍醐味。
とは言え、以下のようなシチュエーションでの行列は予想しようが無いだろう……?
- 地下鉄で6駅隣の喫茶店
- 知名度こそ高いが、1時間以上の行列は流石にあまり無い
- 特段、今回のライブとコラボはしていない
さて、上記の条件を満たす店が「喫茶マウンテン」。
「甘口抹茶小倉スパ」など独特かつ衝撃的なメニューで全国的知名度を誇り、観光地らしい観光地のない名古屋における一大観光スポットだったりする。
だが、このメニューが問題だった。
この店のメニューに「甘口いちごスパゲティ」なるものがあるが、似たようなものがデレマスのゲーム内で登場していたのだ……!
この結果、店はいちごパスタを求めるプロデューサー達で大繁盛。この日に備えて大量に発注されたいちごパスタの材料は、あっさり無くなってしまったとか……
繁華街、プロデューサーにジャックされる
ライブの興奮も冷めやらぬ中、ここらで打ち上げを! というプロデューサー達が、名古屋めしを楽しめる繁華街に繰り出さないはずも無く……!
錦・栄・名駅といった夜の街はあっという間に、ライブTシャツ姿のプロデューサーで埋め尽くされてしまった。
かくいう私も初日の夜、同行者と共に手羽先の名店「風来坊」を訪ねるも既に満杯。しかも待ってる客の殆どは恐らく同業者。
創業者の名前と三村かな子の中の人の苗字が一致したのが災いしたか。
その後私たちは、名古屋コーチンの大家「鳥銀」へと入店。
名古屋コーチン鍋、刺身、そして酒を堪能。
それなりの額がかかったこともあり、大層に美味であった。
なおこの夜、我々の両隣のカウンター席と後ろの座敷をプロデューサー一行が占拠していたことを付記しておく。
スーパー温泉、プロデューサーにジャックされる
私の自宅がある都市に向かうには23:15には出ないといけない。混雑もあり、「鳥銀」を出たのは22時過ぎ。
同行者との打ち上げを初日の間に盛大にしたいがために、(同行者は横浜からなので、二日目は終演直後に名古屋を離れる)私は早々に終電を放棄した。
ということで、0時過ぎに同行者と別れた私はJR笠寺駅近くにある24時間営業のスーパー温泉「湯~とぴあ宝」にタクシーで向かった。だが……
まさかの大行列。10人は並んでた。そして大半の客はライブ帰りのプロデューサー達である。
15分くらい待って入場し、入浴。さあ休憩所へ……と思ったが、
休憩所はとうの昔にキャパオーバーを起こしてしまい、そこかしこの床やら椅子やらに数十人もの客が寝る地獄絵図。
あんまり関係ないが携帯の電池もここで切れた。よってこの施設の写真は無い。(ていうか普通に床で寝てる人を撮るのはマズいだろう)
空きのあったマンガコーナーの椅子に腰かけて睡眠を試みるも寝れるワケも無く。
自販機で売ってた氷結を叩き込みつつ、寝れる場所を必死に探し、ようやく空きが出たのは4時頃か。
劣悪なる睡眠環境と打ち上げ等の酒は、私に二日酔いをもたらした……
翌朝9時過ぎ、支払いの行列と頭痛を耐えて私はこの施設を後にし、一旦帰宅。ちゃんとした布団で仮眠をとってコンディションを整え、二日目の戦いへと向かったのであった。
おわりに
ライブが行われた二日間、名古屋ではここでは収まらない様々な悲喜劇が繰り広げられたらしい。
最後のエピソードに関してはかなりの実害を喰らっている気もするが、まあ熱狂故のご愛敬。今となってはいい思い出だ。
とにもかくにも、忘れられない二日間の感動体験となった。
特に私が1年半以上過ごした愛知での開催とあって、ただならぬ感慨を私自身抱いての参戦となった。
二日目の終盤で披露され、多くのプロデューサーの涙を誘った曲「always」は「私を選んでくれて ありがとう」という歌詞で締めくくられる。
ならば、私からも彼女たちにこう言いたい。
名古屋に来てくれて、ありがとう。
脚注
今回に関しては、詳細な説明を要する項目がいくつかあるので以下に脚注を示す。
※1 アイマスの各コンテンツ(無印、シンデレラガールズ、ミリオンライブ!)が合同で、西武ドームにてライブを開催した実績はある。なお、ナゴヤドームはアイマス全体で見ても初。
※2 ゲーム内での主人公の呼ばれ方から、アイマスのファンは「プロデューサー」と呼ばれる。詳細は省くが、今回に関しては「プロデューサー」との呼び方がふさわしいと判断し、本呼称に統一した。
※3 登場キャラの一人。極めてネガティブな性格で、「むーりぃー」が口癖。第5回シンデレラガール総選挙(後述)で4位に輝くなど、近年特に人気が急上昇しているアイドルの一人。
※4 1年に1回、デレマスでは「シンデレラガール総選挙」というキャラの人気投票が行われ、1位に輝いたアイドルをセンターとし、上位のアイドルを中心とした楽曲が制作される。上位に入賞すれば、ボイス無しアイドルであれば声が付き、ボイス有りでもアイドルの知名度・存在感アップなど、様々な優位性を手にできる。故に、毎回選挙戦の攻防は熾烈を極める。
※5 デレマスのライブでは、「スターライトステージ」を制作するCygames出資のもと、「フラワースタンド」と呼ばれる展示が行われる。
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