以前に当ブログで
というのを共同執筆者のAinowoが投稿しました。
彼が書いた記事の内容を簡単に要約すると、
- ネズミ講に近しい(というかまんま?)ビジネスに友人がハマってしまった
- でも友人には騙されているという自覚はない
- むしろいい商品だと言い張っていて、同業たるアムウ〇イには超否定的
- 洗脳におぼれていくとはこういうことなのか……と彼が実感した
というお話でした。
そういった方の話ってネットありふれてますし、その手の記事とかで読んでも
「あーそーゆー馬鹿っているよねー」
ぐらいにしか思わないと思うんですよね。他人事だし、正直どうでもいいし的な。
でも、あれって身近な友人がオススメしてきたりすると案外ショックだったりするんですよ。
だからAinowoも結構衝撃を受けたんだろうなーっていうのがあの投稿からありありと伝わってきて、他人事ではあるんですが少々感じ入るものがありました。
というのも、実は僕も同じような経験をしたことがあるので、彼の気持ちが結構良く分かってしまったんですよね。
目次
友人からの宗教勧誘
僕が受けたのは彼とは違い、創価学会の勧誘になります。
時は4月。大学の3回生になったばかりの頃でした。
その頃の僕はバイトもやらず、サークルにも所属せず、仲のいい友達と飲んだくれてた社会不適合者だったので、毎日暇を持て余してました。
「なるほど、ニートとはこんな奴らのことを言うのか」
なんてことを思いながら堕落を極めてみていたのですが、不意に友人より1通のLINEが入りました。
僕のラインが鳴動することなど、基本的に公式アカウントか妹か飲んだくれ仲間から連絡が来る時ぐらいなものだったので、どうせその類だろうと思い画面を見てみると、そこに写っていたのはかなり意外な人物でした。
それが友人S。
今回僕を宗教に勧誘してきた、中国語のクラスが一緒で、そんな仲良くは無かったけど、たまーに飲みに誘ってくれてた奴でした。
ラインの内容としてはシンプルに「飲み行かない?」というもの。
元々出身が同郷であるということもあり、前々から2人で飲みに行こうと何回か誘われてたので、唐突に飲みに誘われても正直そんなに不審な点はありませんでした。
むしろ
なんて思ってたくらいでしたね。やるじゃんこいつ的な。
でも、途中からなんかキナ臭かった
でもですね。途中からなにやらキナ臭さがプンプンし始めてきたんですよ。
というのも、
「先輩方も良い?福島県出身の先輩方でさ、福島の後輩是非紹介してよって言われてんだよね」
って言い始めたんですよね。
と思いつつも、交流関係を広げておいて損は無いなと思った僕はホイホイ付いて行くことに。
Q:「先輩と何処で知り合ったの?」A:「創価学会……あ」
荻窪だかそこら辺で降り立った私を迎えに来てくれたんですが、私としてはもう疑心暗鬼が止まらないわけです。
こいつ何かしらの勧誘かましてくるんじゃないのか?
この飲み会ってそもそも勧誘じゃないのか?って。
しかも飲む場所は先輩の家だとか言い始めるんですよ。
もうね、こんなの怪しさの極みじゃないですか。
とは言え行くと言ってしまった手前、確証も得ずに帰る訳にもいかないじゃないですよね?
なので道すがら色々質問してみたんですよね。というより根掘り葉掘り聞いてみたんですよね。
そしたらポロっとその友人が漏らすわけです。
「創価学会で出会ってさ……ぁ、やべ」
的なことを。
疑心→確信へ
ああ成程、僕は今から勧誘されるんだな。
ってその瞬間に悟りましたよね。
宗教の勧誘って初めてだったんですが、なんかですね、
すっごい悲しくなりました。
批判されがちですけど、宗教って悪いものではないじゃないですか。
でも正直僕は好きくないんですよ。
「貴方のために私はこの教義をおススメしているんだ!私はあなたを救いたいんだ!この宗教に入らなければ不幸になるんですよ!」
とか言われても
「や、別に不幸じゃないし。教義如きに救われるような僕の人生じゃねぇよ。勝手に決めんな」
とか思っちゃうんですよね。
というより、実際に今回思ったんですよね。
ホイホイ先輩の家に
宗教の勧誘らしきものを受けた人は分かると思うんですが、
「そいつのことを最後まで信じたい」
って気持ちがどこかに生まれるんですよ。
僕もそうで、
「この飲み会は宗教の勧誘じゃないはずだ」
と、なんか知らないですけど信じたかったんですよね。
僕にそんな殊勝な感情があったとは初めて知りましたが、多分これが人間が宗教の勧誘を完全に断り切れない理由なんでしょうね。
宗教の勧誘なんて最初から跳ね除ければいいじゃん!
とか言われますが、実際に体験してみてください。
ある程度仲がいい奴であればあるほど「信じたい」って感情を跳ね除けるのって難しいです。
対して仲も良くないやつですらそれでしたからね。
そしてその誘いを断れず先輩の家に行ってしまったわけです。
始まる勧誘。反論する僕
案の定、先輩の家に到着した僕を待ち受けていたのは創価学会の勧誘でした。
最初の30分ぐらいは世間話ばかりしていたんですが、次第に話題がシフトしていくんですよね。
友人S「俺の弟創価大学に行ってるんだけどさ……」
友人S「最近大学の奴らと未来について語り合ったんだよね。俺たちがどう幸せになるべきかっていうさ……」
みたいな。
やっぱはじまっちゃったかーと思いましたね。正直ショックでした。
「君のことを思って僕は言っているんだ」
「しなー君は今の人生が楽しいかい?僕にはそうは見えない」
「しなー君の人生がより良いものになるため、是非僕に協力させてくれないか?」
みたいなことを言葉を変えて口調を変えて様々な角度から切り込んでくるわけです。
人生楽しそうに見えてないってこいつマジ失礼な奴だなとか思いながらものらりくらりと言葉を回避し続けるわけですが、なかなか逃がしてはくれず。
「大丈夫っす。僕宗教興味ないんで」
「人生楽しいんで、ご心配なく」
「教えに従って決めた人生って楽しいんですかねぇ」
ぐらいには反論してたんですが、聞き耳を持ってくださらず。
実は三人がかりで勧誘されたんですが、そのうちの一人が池田大作の秘書をやっていたことがあるクラスの大物だったらしく、逃がさないのが上手いんだこれが。
逃げ出す僕
とは言え僕も当然無策で突っ込んでいったわけではなく、
「元々少ししか居れない」
「彼女に呼び出されたらすぐ戻る」
という伏線はちりばめては置きました。
当然僕に彼女なんて高尚なものは存在しないですし、その後の予定なんてかけらも詰まってないので、方便も方便です。
彼女を装った友人に電話をかけてもらい、
って言って、なんとか逃げ出すことには成功しました。
僕はダッシュで駅まで行きましたよね、ダッシュで。
もうそれはもうとんでもない勢いのダッシュでした。
正直結構怖かったんですよね。夜道で襲われないかなーって。
まあ流石に人を救うことを目的としている宗教団体さんが、僕のことを殺しに来るみたいなことは無く、無事に帰宅することは出来ました。
そしてその後、僕は彼と一切連絡を取っていない
勧誘があったけど、例えば殺されるだとか危害を加えられるだとかっていることは無かったわけです。
幸せにしてやるって言って気概加えてたら本末転倒過ぎるので、順当と言えば順当なんですが、宗教家って何やって来るかわからない恐怖があってですね……。
まぁとにかく、僕が創価学会に入ることも、五体不満足になることもなかったわけなんですが。
ただ。僕と彼の間にあった、わずかばかりの友情は、儚くも脆く砕け散ってしまったようです。
当然僕からは連絡を送ることはしませんでしたし、
その後、彼から僕に連絡が来ることは一切ありませんでした。
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